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人工芝|夏は「火傷」冬は「静電気」。それでも草むしりよりマシか?

2025-12-25 14:43

人工芝の寿命は 「防草シート」 で決まる。

結論:安物のシートを使うと、突き破って生えてきた雑草に絶望する。

「天然芝の手入れは無理」「一年中緑の庭がいい」…その選択は正しいです。しかし、人工芝はメンテナンスフリーではありません。 「夏は表面温度が60度になり裸足で歩けない」「安物は1年でペチャンコになる」「隙間から雑草が生えてくる」 という現実があります。特に重要なのは、芝の下に敷く「防草シート」の質です。ここをケチると、高いお金を出して人工芝を敷いた意味がゼロになります。

判断基準:7〜10年の寿命に納得できるか

天然芝は手入れさえすれば半永久的に持ちますが、人工芝はプラスチック製品なので必ず劣化します。

1. 下地処理(防草シートのランク)

人工芝を敷く前に、必ず防草シートを敷きます。

  • 織布タイプ(安い) :繊維を織り込んだもの。隙間からスギナやチガヤなどの強力な雑草が突き破って生えてきます。絶対にNGです。
  • 不織布タイプ(高い) :繊維を絡み合わせたもの。高密度で雑草を通しません。デュポン社の 「ザバーン(プランテックス)240」 が業界標準の正解です。これ以外を使う業者は信用してはいけません。

2. 季節のリアル(夏と冬)

  • 夏の灼熱:樹脂製なので、直射日光を受けると火傷するほど熱くなります。真夏に子供を遊ばせるなら、事前に水を撒くか、シェードで日陰を作る必要があります。
  • 冬の静電気:乾燥すると静電気が発生しやすく、子供が遊ぶとバチバチします。「静電気抑制タイプ」を選ぶのが賢明です。

3. 火気厳禁

庭でBBQをしたい人は要注意です。炭や花火の火種が落ちると、一瞬で溶けて黒く固まります。燃え広がることは少ない(難燃性)ですが、補修は「その部分を切り取って継ぎ接ぎする」しかなく、非常に目立ちます。

落とし穴:初心者がハマる失敗パターン

1. 「ホームセンターの格安人工芝」

1m×10mで数千円の激安品は、芝葉(パイル)が細く、数ヶ月で踏み固められてペチャンコになります。一度寝てしまった芝は、ブラシで起こしても元に戻りません。断面が「V字」や「C字」に加工された、復元力の高い高耐久タイプを選びましょう。

2. 「整地不足で水溜まり」

DIYでやりがちな失敗。地面を平らにし、転圧機(プレート)で固める作業を怠ると、雨が降った時にデコボコの部分に水が溜まり、カビや悪臭の原因になります。下地作りだけはプロに頼むのも手です。

3. 「継ぎ目がバレバレ」

人工芝はロール状で売られていますが、隣り合う芝を繋ぐとき、芝目(葉の向き)を合わせ、隙間なくジョイントテープで固定するのは職人技です。素人がやると継ぎ目が一直線に見えてしまい、「いかにも偽物」感が出ます。

最短の手順:後悔しないためのロードマップ

  1. 施工業者に「防草シートの銘柄」を指定する :「ザバーン(プランテックス)240を使ってください」と指名しましょう。これを嫌がる業者は避けた方が無難です。
  2. サンプルを取り寄せ、手で押し潰す :体重をかけて押し潰し、パッと手を離した時に、すぐに芝が立ち上がるか(復元力)を確認してください。
  3. BBQエリアを分ける :庭でBBQをするなら、コンロ周りだけはタイルやコンクリートにして、火の粉が飛んでも大丈夫なゾーニングをしましょう。

ページ内で扱う基礎情報(判断に必要な最小限)

芝の種類

  • リアル人工芝:緑だけでなく、枯草色(サッチ)を混ぜて本物の芝に見せているタイプ。
  • ロングパイル(30mm以上):クッション性が高く、子供が転んでも痛くない。ふかふか。
  • ショートパイル:掃除がしやすいが、クッション性は低い。ゴルフのパター練習向き。

末尾:リンク集(出典+事例)

1. 信頼できる資材

2. DIY・検証