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ビルトイン浄水器|「美味しい水」のサブスク地獄。カートリッジ交換をサボると雑菌水に

2025-12-25 13:20

ビルトイン浄水器は「見えないサブスク」である。

キッチンの水栓から直接、美味しい水が出る。ペットボトルを買う手間もなく、ゴミも減る。ビルトイン浄水器は一見、スマートでエコな選択に見えます。 しかし、その便利さの裏には、メーカーが仕組んだ「カートリッジ商法」という名のサブスクリプションが潜んでいます。そして、その課金を止めた瞬間、あなたの家の水栓は「雑菌培養装置」へと変貌します。

結論:水栓一体型は「カートリッジ交換」を忘れると、水道水より汚い水を飲むことになる。維持費は年間1〜2万円。

日本の水道水は世界一安全と言われますが、浄水器を通すことで塩素(消毒成分)が除去され、水は腐りやすい状態になります。カートリッジの中で雑菌が繁殖しても、見た目は無色透明なまま。気づかずに飲み続けている家庭が後を絶ちません。

判断基準:あなたは「4ヶ月に1回」の交換作業を一生続けられるか?

1. ランニングコスト(終わらない課金)

  • カートリッジ代 :1本3000円〜5000円。標準的な使用量(1日10L)で3〜4ヶ月ごとに交換が必要です。
  • 年間コスト :年間1万〜2万円の固定費になります。10年で15万円。これなら、高性能なウォーターサーバーや、スーパーの無料水ボトルの方が安いかもしれません。

2. 衛生管理のリスク

  • 雑菌繁殖 :旅行などで数日間使わなかった場合、カートリッジ内で雑菌が増殖しています。再開時は数分間の捨て水が必要です。
  • ホースの汚れ :アンダーシンク型(シンク下にタンクやカートリッジがあるタイプ)の場合、複雑な配管ホースの中は掃除できません。10年も使えば、ホースの内側はカビやぬめりで真っ黒になっている可能性があります。

3. デザインの制約

  • 一体型水栓 :浄水カートリッジを内蔵するために、水栓のヘッド部分が太く、ボテッとしたデザインになりがちです。
  • 海外製水栓 :グローエやデルタなどのスタイリッシュな海外製水栓を採用したい場合、日本規格の浄水器が組み込めないことが多いです。

典型的な失敗:初心者がハマる落とし穴

  • 「交換を忘れる」
これが最大の落とし穴です。交換サイン(ランプなど)が出ないアナログなタイプだと、前回いつ替えたか忘れてしまい、1年も2年も同じカートリッジを使い続けることになります。それはもう浄水器ではなく、汚水器です。
  • 「お湯を通してしまう」
誤って浄水モードのままお湯を出すと、活性炭が吸着していた汚れやカビが一気に吐き出されることがあります。また、フィルターが目詰まりして寿命が縮みます。

最短の手順:後悔しないためのロードマップ

  1. ランニングコストの比較 「水に年間2万円払う価値があるか?」を自問してください。ブリタのようなポット型浄水器なら、本体も安く、丸洗いできて衛生的です。
  2. 定期配送の契約 ビルトインを採用するなら、絶対にメーカーの「定期配送サービス」に申し込んでください。強制的に新しいカートリッジが届けば、交換せざるを得なくなります。
  3. 独立水栓の検討 デザインにこだわるなら、メインの水栓(混合水栓)とは別に、浄水専用の細い「単水栓」をシンクの隅に設置する方式(アンダーシンク型)をおすすめします。これならメイン水栓のデザインは自由です。

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