別荘・デュアルライフ|「週末移住」は「週末掃除」になる
2025-12-25 14:06
別荘は「買う」より「借りる」方が100倍気楽である。
「週末は田舎でスローライフ」「子供を自然の中で育てたい」。 コロナ禍を経て、二拠点生活(デュアルライフ)への憧れが高まりました。安く買える古民家や別荘地も増えています。しかし、家は「人が住まないと急速に傷む」という現実を忘れてはいけません。
結論:別荘に着いて最初にやることは「掃除」と「虫退治」と「草刈り」。帰る前には「戸締まり」と「水抜き」。休むために行くはずが、家の維持管理のために行くことになる。固定資産税や管理費もバカにならない。まずは「サブスク別荘(SANUなど)」で試すべき。
判断基準:あなたは「管理人」になりたいか?
1. 維持管理の手間:優雅な時間は短い
金曜の夜、渋滞を抜けて別荘に到着。しかし、部屋は冷え切っており、湿気がこもっています。 まずは窓を開けて換気し、布団を干し、カメムシを追い出し、給湯器を作動させる。これで1時間が終わります。 翌日は、伸び放題の雑草を刈り、蜘蛛の巣を払い、落ち葉を掃除する。 日曜の昼には、帰る準備です。掃除機をかけ、生ゴミを持ち帰り、冬場なら水道管の水抜き(凍結防止)をする。 「いつ休むの?」という状態になりがちです。
2. ランニングコスト:見えない出費
物件価格が安くても、維持費がかかります。
- 固定資産税 :家と土地がある限りかかります。
- 管理費 :別荘地の場合、管理組合への支払いや、温泉の使用料などが年間数十万円かかることがあります。
- 住民税 :住んでいなくても、家屋敷があるだけで「均等割」が課税される自治体があります。
- 光熱費 :基本料金は毎月かかります。
3. 出口戦略:負動産のリスク
バブル期に建てられたリゾートマンションや、山奥の別荘地は、今や「10万円でも売れない」物件が溢れています。 手放したくても買い手がつかず、管理費と税金だけ払い続ける「負動産」になりかねません。子供にこの「負の遺産」を残すことになります。
典型的な失敗:初心者がハマる落とし穴
「安易なリノベ前提」
「ボロ屋を50万円で買って、週末DIYで直そう」。 これはプロ並みのスキルと、毎週通う根気がないと不可能です。結局、床が抜けたり雨漏りしたりして、業者に頼むことになり、数百万円のリノベ費用がかかります。
「定住者の視線」
田舎の集落(ポツンと一軒家的な場所)を買うと、草刈りやドブ掃除、神社の祭りなど、地域行事への参加を強く求められることがあります。「週末しか来ないから」は通用しません。 人間関係が面倒になり、足が遠のくケースが多いです。その点、管理会社が入っている別荘地の方が気楽です。
最短の手順:後悔しないためのロードマップ
1. サブスク体験で現実を知る
「SANU 2nd Home」や「ADDress」などの多拠点居住サービスを利用し、色々な場所に滞在してみます。 「自然の中での暮らし」の良い面だけでなく、虫の多さや夜の暗さ、買い物の不便さを体験します。
2. 賃貸で四季を過ごす
気に入ったエリアがあれば、まずは「賃貸」で借ります。 夏だけでなく、冬の厳しさ(雪かき、路面凍結、暖房費)を体験することが重要です。1年通ってみて、それでも欲しいと思えるか確認します。
3. 出口のある物件を選ぶ
どうしても買うなら、「将来売れる見込みがあるか」を最優先にします。 駅に近い、有名な避暑地である、管理がしっかりしているなど、資産価値がゼロにならない物件を選びます。
リンク集
SANU 2nd Home
月額制で自然の中のキャビンに泊まれるサブスク。まずはこれで十分。ADDress
全国の空き家を活用した多拠点生活プラットフォーム。地域との交流も体験できる。