ガス衣類乾燥機「乾太くん」の導入計画|「神家電」を使いこなすための設置高さと排気ダクト問題
2025-12-25 14:06
「新築するなら絶対に欲しい」 そう指名買いされる設備No.1といえば、リンナイのガス衣類乾燥機 「乾太くん」 です。
コインランドリーと同じガスパワーで、わずか50分で6kgの洗濯物をふわふわに乾かす。 この圧倒的な時短性能は、共働き子育て世帯にとってまさに「神家電」であり、「ドラム式洗濯機の乾燥機能にはもう戻れない」という声も後を絶ちません。
しかし、導入には壁があります。 「設置場所が高すぎて奥の靴下が取れない」 「排気ダクトが外壁で目立ってダサい」 「そもそもガス管を引いていない」
この記事では、乾太くんを導入して 「家事が劇的に楽になる」 ために、設計段階で絶対に決めておくべき設置計画のポイントを解説します。
結論:設置計画の失敗は「台の高さ」で起きる
まず結論です。 乾太くんの満足度を左右するのは、スペックではなく 「設置高さ」 です。
一般的な「洗濯機の上に専用台で設置」するパターンだと、投入口の高さが床から130cm〜140cmになります。 身長155cm前後の女性にとって、この高さのドラムの奥底にある靴下を取り出すのは困難です。 毎回の洗濯のたびに「踏み台」を出して上り下りする生活…これでは「時短」の魅力が半減します。
機種選び:「デラックス」一択の理由
乾太くんには「スタンダードタイプ」と「デラックスタイプ」がありますが、迷う必要はありません。 絶対に「デラックスタイプ(DX)」を選んでください。
理由はただ一つ、 「フィルター掃除のしやすさ」 です。
- スタンダード :フィルターがドラムの 「最奥」 にある。踏み台がないと届かない。掃除をサボると乾燥時間が伸びる。
- デラックス :フィルターが 「手前の扉裏」 にある。立ったまま秒で取り外せる。
この毎日のメンテナンス性の差は、数万円の価格差以上の価値があります。 容量についても、毛布やシーツを洗うことを考えると、大は小を兼ねる 「9kg」 または 「6kg」 が推奨です。
設置計画の2大関門
1. 投入口の高さ問題(造作棚のススメ)
メーカー純正の専用台(スチールラック)は、高さ調整の段階が粗く、また運転中に揺れやすいという弱点があります。 おすすめは、大工工事で 「造作棚」 を作ってもらうことです。
- 高さ:洗濯機のフタが開くギリギリの高さ(一般的に125cm〜130cm程度)に棚板を設定し、投入口を少しでも下げる。
- 横並び:スペースに余裕があるなら、洗濯機と「横並び」に設置するのが最強です。踏み台不要で、洗濯機からスライド移動で放り込めます。
2. 排湿筒(ダクト)の「見た目」問題
乾太くんは、湿気を屋外に放出するための 「排湿筒(直径8cm〜10cmのパイプ)」 が必須です。
- 室内側:本体の上から銀色のジャバラホースが天井に向かって伸びます。これが「工場っぽくて嫌だ」という場合は、天井裏を通す「隠蔽配管」を指定する必要があります(点検口必須)。
- 屋外側:外壁に「排湿フード(キノコ型のカバー)」がつきます。これが家の「顔(ファサード)」に来ると目立ちます。設計士に「フードの位置を目立たない面に」と指示しましょう。
ドラム式洗濯機との決定的な違い
「ドラム式洗濯乾燥機(ヒートポンプ)」と迷う人も多いですが、役割が違います。
| 項目 | 乾太くん(ガス) | ドラム式(電気) |
|---|---|---|
| 乾燥時間 | 約50分 (圧倒的) | 2〜3時間 |
| 仕上がり | タオルが復活するほどふわふわ | 普通(少しゴワつくことも) |
| 手間 | 洗濯機から移し替える手間あり | ボタン一つで終了(楽) |
| 同時進行 | 2回目を回しながら1回目を乾燥できる | 乾燥中は洗濯できない |
| ニオイ | 高温殺菌で生乾き臭ゼロ | 長年使うとカビ臭リスクあり |
「1日2回以上洗濯する」「タオルのふんわり感を重視する」なら乾太くん。「とにかく移し替えすら面倒」ならドラム式です。
導入へのチェックリスト
- ガス栓:洗面所にガス栓(コック)を引く工事見積もりを取りましたか?(オール電化の場合はプロパン導入コストが高額になります)
- 高さシミュレーション:今の洗濯機の上にメジャーを当てて、「投入口の下端」が自分の肩より下に来るか確認しましたか?
- 排気ルート:ダクトの穴を開ける位置に、筋交いや柱がないか確認しましたか?
リンク集:判断のための材料
1. 公式情報
2. 参考イメージ
- Pinterest:乾太くん 造作棚:おしゃれで使いやすい設置事例が見つかります。
- ブログ:乾太くん 設置高さ 失敗:実際に導入した人の記事を読み、踏み台生活のリアルを知ってください。