超短焦点プロジェクター|「壁際10cm」の甘い罠。スクリーン問題で絶望する
Tue Dec 23 2025 00:00:00 GMT+0000 (Coordinated Universal Time)
超短焦点プロジェクターは「壁が歪んでいない家」専用の贅沢品。
壁際に置くだけで100インチの大画面。テレビのような黒い存在感がなく、部屋がスッキリする。魔法のようなガジェットですが、光を真下から急角度で当てる仕組み上、投影面(壁)の平坦さが命です。日本の住宅の壁(石膏ボード+ビニールクロス)は、目に見えないレベルで波打っており、超短焦点には不向きです。
結論:テレビの代わりに白い壁に投影しようとすると、壁紙の微細な凹凸で映像が歪み、波打って見える(コンニャク現象)。専用の「耐外光スクリーン(10万円〜)」とセットで買わないと、昼間は薄くて見えないし、画質も死ぬ。
判断基準:あなたは「歪み」と「セットアップ地獄」に耐えられるか?
1. 壁面投影の限界
- 歪み(ウネウネ) :普通のプロジェクターなら気にならない壁紙の凹凸が、超短焦点だと影が強調されて、映像がグニャグニャに見えます。字幕が歪んで読めないレベルです。
- 専用スクリーン :歪みを防ぎ、コントラストを上げるには「超短焦点専用スクリーン(ALRスクリーン)」が必須です。しかし、これは枠付きの巨大なパネルで、組み立てと設置が大変です。
2. 設置シビアすぎ問題
- 1ミリのズレ :本体を1ミリ動かすだけで、画面の上端は数センチズレます。掃除のたびに位置がズレて、毎回台形補正をやり直すことになります。
- 台形補正の画質劣化 :デジタル補正で形を整えると、解像度が落ち、周りに光の枠(捨て光)が残ります。
3. 昼間の視認性
- 薄い :3000ルーメンあっても、昼間のリビングでカーテンを開けた状態では、テレビのようにハッキリとは見えません。遮光が必要です。
典型的な失敗:初心者がハマる落とし穴
- 「テレビ台が合わない」
投影サイズ(100インチ)を確保するには、壁から本体まで20〜30cm離す必要がある。一般的なテレビ台(奥行き40cm)だと、台からはみ出してしまい、結局テレビ台を壁から離して置くことになる。
- 「ファンの音」
高輝度モデルほど熱を持ち、冷却ファンの音が「ブォー」とうるさい。静かな映画のシーンで気になる。
最短の手順:後悔しないためのロードマップ
- 壁の平面度チェック スマホのライトを壁に真下から当ててみてください。影で凹凸が浮き上がったら、壁投影は諦めてください。
- セット買い 「本体+専用スクリーン」の予算(合計30万〜50万)を確保します。本体だけ買うのは銭失いです。
- レーザー光源 ランプ寿命が長い「レーザー光源」のモデルを選びます。テレビ代わりに使うなら、起動速度と耐久性が重要です。