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人感センサー照明|「便利」すぎて「スイッチを押せない体」になる

2025-12-25 14:06

人感センサーは「おもてなし」ではなく「生活インフラ」である。

「電気のスイッチを押す」。この数秒の、なんでもない動作。 しかし、両手に荷物を持っている時、泥だらけの子供を抱えている時、暗闇でスイッチを探している時、それは確実な「ストレス」になります。

結論:玄関ホール、廊下、階段、トイレ、ウォークインクローゼット。これら「通過する場所」と「短時間滞在する場所」は全てセンサーにすべき。スイッチを探す0.5秒のストレスが消える。ただし、トイレで長居すると勝手に消えて真っ暗になるので、「微動検知」タイプを選ぶか、体を揺らす癖をつける必要がある。


判断基準:そこで「じっとしている」時間は長いか?

1. 設置すべき場所:通過点と収納

  • 玄関(内外) :帰宅時にパッと明かりがつく安心感は絶大です。鍵を探すのも楽ですし、防犯効果もあります。
  • 廊下・階段 :夜中にトイレに行く時、寝ぼけた頭でスイッチを探さなくて済みます。
  • 収納内部 :パントリーやファミリークローゼット。荷物を持って出入りする場所なので、スイッチ操作が不要なのは助かります。また「消し忘れ」も防げます。

2. 設置してはいけない場所:滞在する部屋

  • リビング・寝室・書斎 :本を読んだり、テレビを見たりして「じっとしている」と、センサーが「誰もいない」と判断して消灯します。そのたびに手を振って点灯させるのは最大のストレスです。

3. センサーの種類:壁スイッチ型が最強

  • 照明器具一体型 :ダウンライト自体にセンサーがついているもの。交換時に器具ごと交換になるので高いです。
  • 壁スイッチ型 :照明器具は普通のものを使い、壁のスイッチをセンサー付き(パナソニック「かってにスイッチ」など)にする方法。これなら、後で照明器具を変えてもセンサーは使えますし、手元で感度調整やモード切替ができて便利です。

典型的な失敗:初心者がハマる落とし穴

「センサー範囲の重複」

廊下と、それに続く部屋のセンサーが干渉し合う。 あるいは、廊下の横を通り過ぎるだけで、部屋の中のセンサーが反応して電気がついてしまう。 センサーには「検知範囲」を制限するカバー(シャッター)がついているので、施工時や入居後に微調整が必要です。

「ペットに反応」

大型犬なら人間と同じように反応しますが、猫や小型犬だと反応しなかったり、逆に夜中にペットが歩き回るたびに家中の電気がついたり消えたりして落ち着かないことがあります。


最短の手順:後悔しないためのロードマップ

1. 動線シミュレーション

間取り図を見ながら、帰宅してから手を洗い、着替えてリビングに入るまでの動線を指でなぞります。 その間、「一度もスイッチに触れずに移動できるか」を確認します。

2. 壁センサーの指定

設計士に「センサーは壁スイッチタイプ(かってにスイッチ)にしてください」と指定します。 これが一番汎用性が高く、後悔が少ないです。

3. トイレの設定

トイレは「換気扇連動型」にします。 人が入ると照明と換気扇がON。出ると照明はすぐOFF、換気扇は5分ほど回ってからOFF。 この設定にしておけば、トイレの電気も換気扇も、触る必要が一切なくなります。完全自動化です。


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