スイッチ・コンセント計画|「後悔ランキング1位」の常連。想像力が足りない
Tue Dec 23 2025 00:00:00 GMT+0000 (Coordinated Universal Time)
コンセントは「数」ではない。「位置」と「高さ」が9割。
注文住宅の失敗ランキングで、殿堂入りの1位が「コンセントの失敗」です。 「足りなかった」「変な場所につけた」「家具で隠れた」。 図面の上ではイメージしづらいのが原因ですが、住んでから増設するには壁を剥がす大工事が必要です。
結論:標準の「各部屋2箇所」では絶対に足りない。特に「キッチン背面」「テレビ裏」「ベッド枕元」「ソファの近く」「ダイニングテーブルの横」は必須。そして、掃除機用や扇風機用に「少し高めの位置」につけると、腰を曲げずに抜き差しできて革命的に便利。
判断基準:そこで「何の家電」を「同時に」使うか?
1. キッチン周り:消費電力の魔窟
キッチンは最も家電が集中する場所です。 レンジ、トースター、炊飯器、ケトル、コーヒーメーカー。これらを「背面収納(カップボード)」の上で使います。 コンセントが2口×1箇所では足りません。最低でも2口×2箇所、できれば3箇所欲しいです。 また、ハンドブレンダーや電動ミキサーを使うための「手元コンセント」も、ワークトップの近くに必要です。
2. リビング・ダイニング:くつろぎのインフラ
- ダイニングテーブル :ホットプレートやたこ焼き器、PC作業、スマホ充電。テーブルの高さ(70cm)に合わせて横の壁につけるか、床用コンセント(フロアコンセント)を設置します。
- ソファ周り :ソファに座りながらスマホを充電したい。ソファの両脇や後ろにコンセントがないと、延長コードが床を這うことになります。
3. 高さの指定:腰痛対策
- 標準高さ :通常、コンセントは床の中心から25cmの高さにつけられます。これは「目立たせない」ためです。
- ユニバーサル高さ :掃除機、扇風機、空気清浄機など、頻繁に抜き差しするコンセントは、床から 40cm〜90cm の高さにつけると、腰をかがめずに使えて劇的に楽になります。見た目より実用性です。
典型的な失敗:初心者がハマる落とし穴
「家具で隠れる」
「ここにベッドを置くつもりだったけど、コンセントがあるから置けない」「タンスを置いたらコンセントが隠れて死んだ」。 コンセントの位置を決める前に、 家具の配置とサイズ を決めないと、必ず失敗します。
「ドアの裏」
部屋に入ってすぐのところにコンセントをつけたが、ドアを開けっ放しにするとドアの裏に隠れてしまい、使えない。 ドアの「開き勝手(右開きか左開きか)」と「引き戸の戸袋の位置」を確認してください。
最短の手順:後悔しないためのロードマップ
1. 家電リスト作成
今持っている家電と、将来買うかもしれない家電(ロボット掃除機、ウォーターサーバー、クリスマスツリー、水槽など)を全て書き出します。
2. 図面に書き込み
間取り図に、縮尺を合わせた家具を書き込みます。 その上で、「ここでスマホを充電する」「ここでドライヤーを使う」とシミュレーションし、コンセントマーク(🔌)を書き込んでいきます。
3. スイッチニッチの検討
リビングの入り口など、スイッチやインターホン、給湯器リモコンが集まる場所は、壁を少し凹ませた「ニッチ」を作ってそこにまとめると、壁からの出っ張りがなくなり、スッキリします。
リンク集
- パナソニック:スイッチ・コンセント
最新のUSB付きコンセントや、家具用コンセントなどのカタログが見られる。